きのくに線「サイクルトレイン」通年実施が決定 利用者から好評 時間も拡大 JR西日本

JR西日本は、きのくに線で実証実験中の自転車をそのまま車内に持ち込めるサービスについて、2021年12月1日(水)からは通年で実施します。

きのくに線朝来駅に停車中のJR西日本227系1000番台電車(万屋たか/写真AC)
きのくに線朝来駅に停車中のJR西日本227系1000番台電車(万屋たか/写真AC)

サイクルトレインの実証実験は9月1日から実施されており、普通列車を対象に紀伊田辺駅〜新宮駅の全29駅間で利用できます(路線図は下図を参照)。11月15日(月)までにのべ1,004人が利用しており、アンケート(回答数138)では半数以上が和歌山県在住者、次いで大阪府の人の利用が多く利用しています。ほとんどの人がサイクリング目的で利用しており、89%の人がサービスに満足した(5段階の満足度で最高の「5」または「4」)と回答しています。

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また、現時点では車内や駅で安全上の問題はトラブルは発生していないとのことです。利用者からは「40年ぶりに電車に乗った」「行動範囲が広がった」「帰りを気にせずサイクリングが楽しめた」など高い評価の声があり、「ぜひ継続してほしい」「利用時間を拡大してほしい」との要望も多数あったとしています。

こうした実証実験の結果を踏まえて12月1日(水)以降は、2022年12月31日(土)まで通年実施のきのくに線「サイクルトレイン2022」へと本格移行されます。平日の利用時間は実証実験中は9:00〜17:00でしたが、本サービスでは9:00〜終電までへと拡大されます。土休日はこれまで通り終日利用可能です。また、朝夕時間帯に混雑が予想される列車の時刻や、利用時に跨線橋や地下道の移動が必要な駅などの情報提供が充実されます。

【路線図で解説】JR西日本 きのくに線「サイクルトレイン2022」 通年で実施

追加料金・事前予約なしで自転車を解体せずそのまま乗ることができ、駅を出たらすぐにサイクリングを楽しめます。対象区間内はICOCAなどの交通系ICカードが使えます。車内では、利用者自身で準備したゴム等の固定具により自転車をしっかり固定し、手で支えながら乗車します。なお、車内の混雑具合により自転車の持ち込みが制限される場合があります。

JR西日本は、わかりやすい乗車位置表示や段差解消など、今後も利用者の要望に引き続き応えていくとしています。